船酔いしそうな穏やかな揺れが続く
この揺れ大丈夫なんだろうか
ていうほど気にしてはいないが・・
ススは介護施設の事務職希望
でも必ず運転免許証が必要なんだよね
ススは持ってない
これから習得するにしてもお金が必要だけど
そのお金を捻出出来ないことで苦しんでる
介護が終わらないとお金に余裕も出来ないよね
でもそれ待ってたらいつになるのか
それこそわからないよな
障害者なら免許の給付金制度があるのにね
片付けなくてはいけない昔の写真
整理しなくてはいけないのだけど
見ることがこわくてそのままにして
もう何年も経ってる
だってそこには
元気だった頃のダンナも写ってる
まさか将来自分の身の上に
こんなことが降りかかるなんて
予想もしてなかった頃
あたしら家族が家族として
機能していた頃の写真
今うちはその残骸みたいになってるけどさ
そんな頃が写っている写真を
まともに見たくはない
見る勇気はない
何も無理して現実と向き合わなくても
良いと思う
ダンナは学生時代の同級生と
起業をしようとしていたのだと思う
でもそれが本人の言葉を借りるのなら
“嵌められた”ことによってだめになった
起業するためのお金を
出してたりとかしてたのかな
消費者金融からお金を借りてたのは
そのせいなのかな
ほんとにその真相を
ダンナの口から聞きたくてたまらない
でももうすべて闇の中よね
ちょっと油断すると落ちる体重がこわい
今は薬で咳もおさまっているけど
また咳が止まらなくなったらと思うとこわい
痩せることで病が進行するのもこわい
ほんとはこんなことも
ダンナに話したりしたかったな
ダンナよ、ひとりで子供らの親してるのも
時としてしんどいんだぜ
うちはほんとに孫とかいないで
良かったのかもしれない
いたらいろんなことでその子らも巻き込むことに
なるやもしれんもん
今年の春からさり気なくおしゃれもしようと
心に決めてる
髪とか爪とか服とか靴とかバックとかね
持っているものでよそ行きに回してたものを
普段に使ってみよう
どうせもうめかしこんていくところも
そんなにないしね
化粧もきちんとしてみよう
きっと気持ちも運も変わるはず
重いコート脱いで外にOn n'y va！
