ときどき
ダンナが初めの老健にいた時のことを
思い出す
リハビリ病院にいた頃は
ほんとに頑張ってリハビリをやっていた
おそらくその頃は本人も
もしかしたら回復するのではないのかと
少し期待していなのかもしれない
でも初めの老健に来た頃には
もうすっかりそんな思いは
消えていたのかも
しれないなあ
あそこは型通りのリハビリしか
やらないところだからさ
それでもバーにつかまって
自分なりにあれこれやっていた
あたしらもリハビリのある時間に
行ったりしていたしね
一緒にリハビリしてたよなあ
そんなある日
ダンナに
〃もうあんたは一生自分の足では
歩けないし
手も麻痺は回復しないんだよ〃と
話したことがある
いったいどこまで
ダンナは理解したのだろう
少し寂しそうな顔でうつむいていた
このときのことを思い出すと
たまらなくなる
もう一人であちこち行けないのだ
あんなに
あちこち行くのが好きだったのに・・
買い物とか一人で安いものを求めて
行っていたよね
都会までフラッと行くこともあったしさ
倒れたときは
次の新しい仕事をふたつ決めてきて
起業もやりたくて(無茶だけど)
そしてクを退職を言い渡された職場で
最後の勤務をして
退職届を出すまさにそのときに
倒れたたんだよね
座っていてその後立った時にね
嵌められた嵌められたっていってたから
職場で何かあったのだろうよね
そのクビを言い渡された仕事は
ダンナが同窓会のときに友達から
紹介された仕事だったよね
その人に騙されたってことなのかな
その辺はなんともだけど
ものすごくショックを受けていたんだよね
その辺のこともたまらなく切ない
まだまだやりたいこと
やらなくてはならないこと
やれたこともあったよね
そんなことを思うと
ほんとにたまらなくなるよ
あんたはいつも切なくて寂しくて
どこか哀しい
そんな人だよね
そして周りに優しさを振りまく人
今あんたが元気でいてくれたらなあ
ほんとにほんとにあたしは・・
あんたを思うと時として
心の中に優しい風が吹いてくる
そんなあんたの靴下、
今週中には見つけるからね