ススとの会話で己の心の奥の奥に
気づくことがある
あたしはほんとは
ご主人を不慮の事故なり病気なりで
亡くした人を見ると
なぜか仲間ができたねという感じがする
あたしのダンナはこの世に生息しているけど
それでももう普通の人ではないからね
自分のこともわからないしさ
あたしらのことも理解してないことが多い
だったら
この世にいないも同然だからね
そして
心の奥でどこかいい気味、これであんたも
頼れる人がいなくなったよねと思う
そのあたしの心の奥の気持ちに
ススは気づかせてくれた
自分も不幸な人を見ると聞くと
心の奥でホッとするとね
ダンナとは
倒れてから離れて暮らしているから
たとえこの世から消えても
なんだかピンと来ないかもね
まだ生きてると思うかもね
でもずっと一緒にいる人なら
そうではないかな
その人のいなくなった空間が
寂しさをよけいにそそるよね
正直、何かの被害にあった人は
こんな思いは自分たちだけでよいとか
よく言うけど
それってずいぶんいい子ちゃんだよね
あたしならそうは思わないな
あたし、そんな気持ちないよ
自分と同じ立場の人が増えることを
希望はしないけど
仲間が多いとホッとする
そんなことを思う