ダンナとの面会が終わると
どことなく寂しい
元気なダンナが
ここにいてくれるだけでも
やはり嬉しい
あたしらそれで家族なんだからさ
いろんな家族の形があるもんだなあ
ずっと考えてる
ダンナの笑みが忘れられない
あたしらを面会の画面で見つけた時の
あの笑顔
あれを見てしまうと
辛さしかなくなる
でもおそらく子供のように
自分の記憶の中で知ってる人が
現れたから
それではしゃいでいるのかもしれない
家族という概念はないのかもなあ
面会中もテレビ見ようとしたりして
スタッフさんから
「奥さんと子供さんだよ」と
注意されてるしね
そんなダンナを見ると
あー、やっぱり普通ではないのかなと
思ったりする
この気持ちの落胆は
元気な配偶者のいる人には
わからんだろなあ
足元から掬われる感覚
ダンナの顔を見るのは
嬉しくもあるけど哀しくもある
元気な頃みたいに
もう思考が働くなったダンナ
そんなダンナを見ているのは
ほんとに辛い