matohijuma’s diary

自殺未遂を2回してる実父 脳出血で失語症と高次脳機能障害になってしまったダンナ やばみとススというニックネームの子供がいます

長生きとはなんだろう


父が2回目の自殺未遂をしたのは

施設にだいぶなじんだ頃

あたしとススが面会に行った日の深夜だった




その日いらないものがあるから来てくれと

連絡があった

行ってみると、自分の持ち物を入所者に

配っていた

あたしらにも缶詰めとかくれて

自分はもういらないから持って帰ってと

言った



なんとなくいやな予感はしたけど

まさかな気持ちの方が大きかったから

なんでそんなに身辺整理しているのだろうと

思った






その日の深夜、何度も携帯と家電に

電話があったようだけど

結局気づかず、気づいたのは

翌日のケアマネからの電話で

父の自殺未遂の話を聞いた


もう頭が真っ白だった





ケアマネからめちゃ怒られた

いつもは優しげな人が

ここまで怒るのかと

思うくらいの剣幕だった



怒られたのは

すぐに電話にでなかったではない

父の仕出かしたことについて・・


あたしに怒ってきても

どうしようもないではないか

あたしが仕出かしてきたわけではない


なんで親の仕出かしたことでなんで

あたしが怒られなければならないんだよ

いや、そりゃあ気持ちはわかるのだけど・・





〃今後の処置はどうしますか?

精神病院に入れますか?〃とか聞かれた



処置って・・

精神病院って・・




結局

なにかあっても施設は責任とらないから、

死んでも責任はとらないから

ということで置いてもらうことになった




そのあと父に会ったが

全く悪びれてない態度に驚いた


自殺未遂ということをそんな軽い気持ちで

やるのか?

この分じゃまたやらかすのではないのかと

思ってる





でも・・・

父の気持ちもわかるところもある


自殺未遂をした理由を聞いたことがある

その答え

理由は人生に飽きたから・・

父はあたしにそう言った


もちろん、体の不調もあったと思う

腰も患っていたから・・




でも一度目のときも理由はそれだった

もうやることすべてやって

自分の親も看取って、供養も何回忌も

してきたのに

自分はまだ生きてる



行きたいところもすべて行った

それでも自分の人生はまだ終わらない

普通ならとっくに終わっているはずの人生

それがまだまだ続いてる



それなら父がそんな気持ちになるのも

致し方ないのかなとふと思ったりする



いや、だからといって

自殺を推奨するつもりなど

さらさらないわけだけど・・・




無駄に長生き出来てしまう今の世の中

それは昔なら良いことだったのかも

しれない

でも今の時代は必ずしも

そうではないのではないだろうか


医学の進歩は喜ばしい

だからといって、体の臓器の老化は

年相応だろうよ



〃いつまでも長生きしてね〃

それって決してうれしい言葉ではない人も

いるはず



介護問題も深刻だ

元気な人はいいよ

でも大抵の人は、ある年齢に達すると

人のお世話になる事が多いのでは

ないだろうかね


長生きの弊害として

子供の人生、孫の人生まで

被さってくる介護

それがいいとは言えないだろうよ





この国は安楽死が認められない

だったら、追い詰められた老人は

自殺に走るしかないのではないだろうか



ススの友だちのおじいちゃんは

連れ合いをなくしたあと、

寂しさでもうこの世に未練はないと

自殺を繰り返し、

三度目に家で首吊りをして

やっとこの世から去っていったと聞いた

そんな人もいる

父も三度目で目的を果たすのだろうか




長生きとはなんだろう

生きるってなんだろう

答えがでないままでいる