ダンナはひどい花粉症だったけど
外に出なくなってから
花粉に悩まされることもなくなった
ずーっと部屋の中だもんね
あんなに出好きだったのにね
老健の頃、近所のコンビニに連れていったら
すごく喜んでた
今の施設の近くには、コンビニないからなあ
ダンナはもう自分の人生に
観念したんだと思う
しかたないけど、その動かない体で
あたしらもずっとダンナにかかりきりで
世話なんて出来ないし、
そんなことは不可能なのよ
あたしらもそれぞれの人生があるんだからね
この辺が、在宅命‼️の人にはわからん感覚
なんだろうな
そんな人が施設にいれたことを
非情とかいうんだろうな
わからん人にはそれでいい
看病はできても、ダンナほどの後遺症に
いくら妻とはいえ、非力のあたしに
一生在宅介護なんて無理なんだよ
あたしだって老いていってるんだから・・
ダンナみたいになりたくない
後遺症で苦しむ体にはなりたくない
あたしら、そのことをいつも思うように
なった
絶対に脳関係の病気で倒れたくない
そうはいっても人の運命なんて
わからないからね
自分が知らないだけで
もう人の人生は決まってるのだ
生まれた時からから決まってる
それを変えようとすると、歪みが生じて
とんでもないことになるのだ
自分の努力で変わったようにみえても
それは初めからそうなるように
出来ていて、
自分が知らないだけ
それを思うと、少し生きるのが楽に
なるかなあ
流れのまま、生きていく
そういうことだ
